施工実績

築70年超のお宅で分かったこと｜草・軒のズレは“早めのSOS”

「屋根に草が生えてきた」「軒先がずれて見える」――60代の奥さまからのご相談で点検に伺いました。
確認すると、割れた瓦からの雨漏りに加え、過去の飛び込み工事で漆喰を塗りすぎたため水の逃げ道が塞がれ、室内側へ逆流。10年以上の放置で木部が腐り、シロアリ被害まで進んでいました。

今回行った主な修理

• 腐った垂木・隅木を交換して強度を回復

• 防水シート（下葺き）を整え、水の通り道を確保

• 過剰な漆喰を是正（“塞がず、流す”納まりへ）

• ひび割れ瓦の交換と軒先ラインの調整

• 草・堆積物の撤去、雨樋も清掃

屋根は「雨を受けて、すぐ流す」が基本。塞がない・溜めない・滞らせないが長持ちのコツです。

こんな症状は点検のサイン

• 屋根や軒に草・苔が増えた

• 軒先が波打つ／ずれて見える

• 天井や壁にうっすらシミ

• 雨樋のポタポタ音・あふれ

飛び込み工事にはご注意

「今すぐ」「特別価格」などの勧誘で、水の通り道を無視した厚塗りが行われることがあります。見た目は良くても逆効果になる場合があります。

これからのおすすめ（無理のない段階整備）

1. 年1回の無料点検＆写真報告

2. 最小限の補修（ズレ直し・差し替え・漆喰の要所補修・雨樋清掃）

3. 中長期で下葺き更新や軽量屋根材への切替を検討（耐震・維持費に有利）

まずは「現状を知る」ことから

見えない屋根ほど、早めの点検が安心につながります。